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カフェ
連休最終日。自転車に乗ってひとりで公園脇のおちついたカフェに来てみた。インターネットで検索して見つけて、良さげな写真に興味を持って、今日初めて来てみた。
ちいさな2人がけのテーブルに着くと店主らしき男性が応じてくれた。小腹が空いているので軽く食べられるものでおすすめはなんでしょうかと尋ねると、里芋のキッシュを案内してくれたので、それで、と注文。食後にエスプレッソをも頼んだ。
前もってネット検索した際にメニューを撮った画像が出てきたのだが、そこにEspresso 200円(現在は300円)という記載があった。いまどき200円は破格に安いのだが、本来エスプレッソとはそういう飲み物なんだと思う。単純に安さが嬉しいということもあるけれども、それよりこの店はイケてるな、という印象を持った。国内ではおなじみのドリップコーヒーが、席代も含めて800円くらいの値が付けられるようになって久しく。ここ数十年でスタバに代表されるようなイタリアンコーヒー文化が浸透するなかで、ドリップで800円とれるなら、エスプレッソも1杯のコーヒーだから500円は取れるだろう的な値付けがされて国民的に「そういうものだ」の認識が定着してしまったものと想像している。
しかしそもそもエスプレッソは、労働に向かう道すがらに駅隣接の立ち飲みカフェで1本のタバコをふかすように、1服キュッとあおって香りを愉しむようなもので、50セントユーロくらいのものだと思っていたので、こういう値付け(200円)をしてくれることに感激し、ぜひ来てみたいという思いに拍車がかかった。
キッシュの味もすばらしかった。素材の味をちゃんとたのしめるナチュラルな料理が楽しめた。サラダもパンも上々。一気にたべてしまった。
店内外にはボタニカルな装飾やビンテージな雑貨・様々な本がたくさん置かれていて、手にとって読んだりできるようになっているようだ。眼の前に福岡伸一氏の『生物と無生物のあいだ』という本が見える。会社に入ってまだ間もない頃に読んでともて面白かった記憶がある懐かしい本だ。たぶん、この店と、好みが合うのだろうと、また確信した。こういう店だと輸入本のアート本とかいかにもなアールデコの分厚い美術本なんかがディスプレイとして置かれていることが多いが、この店にはそういう類のものはあまりなくて、おそらく店の人が気に入ったものを並べているだけなんだろうなと思う。普通に考えたら似つかわしくない科学の本や、置かれるアート雑誌の傾向も店内の雰囲気と系統が揃った作家のものばかりだ。
居心地がよいので少し居座ってやろうとおもい、カプチーノを追加注文。先程いただいたエスプレッソ同様に、豆のローストは少し浅めでコーヒーの香りが愉しめる塩梅になっているよう。普段カプチーノには砂糖を入れずにいただくことが多いのだけど、今日はひとつだけいれて甘い香りでいただいた。ふわっと落ち着く。
あとからあとから客足が絶えない。今日のような気持いい秋の週末には、おそらくみんな同じ思いになるのだろう。こういう空間を作るのは幸せだろうなと妄想してみた。スイーツも食べてみたい。